80年代 ドラマ外観

 80年代前後のテレビドラマの歴史というか、動向・傾向について、大まかにまとめてみたい。(個々のドラマ作品については、また後日)

 まずそれより以前のテレビドラマというのは10数回で終わるようなものでなく、半年や1年単位でずっと放送されていた。今みたいに一人の脚本家が全ての回の本を書くわけでなく、複数でローテーションで書いていた。急な話の展開があるわけでなく、1話完結のスタイルが多かったのも、この脚本家が複数でまわしていたためだと私は推測している。そして内容もホームドラマといった、家族や家庭を軸にしたものが多かったような。

 それが80年代に入った頃からだと思うが、1クール3ヶ月で10回強の放送というのがじわじわと定着し出してきた。当時、ドラマにおいてはTBSが有力だった。「ふぞろいの林檎たち」、「金曜日の妻たちへ」、「毎度おさわがせします」、「うちの子にかぎって」、「パパはニュースキャスター」、などなど。それぞれ、記憶している人も多いことだろう。これらは好評により、その後、続編やシリーズものが作られた。「男女7人夏物語」、「男女7人秋物語」も忘れることができない。

 そして大映テレビ制作の「不良少女と呼ばれて」、「ポニーテールは振り向かない」、「スクールウォーズ」といった、一連の不良ドラマやくさいドラマもこの時期のTBSのドラマ枠を支えていた。「スチュワーデス物語」もこの時期の大映テレビ制作ものとして忘れるわけにはいかない。

 そこにやがて、トレンディーブームという波がやってき、バラエティで成功したフジテレビがこの波に乗って、ドラマ分野においても台頭してくる。トレンディードラマは何もフジテレビに限ったものではなかったが、他局はどこかに陰の部分というか、メッセージ性を追求していたようだが、フジテレビの場合は局のイメージというか、ドラマにおいても軽薄な部分が多かった。世はまさにバブル経済期。イメージ先行と言うか、あまりにデフォルメしすぎで、おしゃれなマンションに住む主人公達にあまりリアル感を感じることはなかった。

 この頃から民放のほとんど全てのドラマが恋愛を軸に展開されるものになった。そしてその路線は約15年の間、変わることなく続いた。お茶の間で家族揃って見ていたからこそホームドラマが成り立っていたわけで、一人、部屋で見るホームドラマが成り立たなくなった気がする。

 今は、警察ものか医者ものくらいしか当たらない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です